Shinzoneの決断と取り組み
2019年12月20日(金)の話。
デニムに合う上品なスタイルを提案するファッションブランド「Shinzone(シンゾーン)」が、「今シーズン販売したアイテムはTHE SHINZONEの今シーズンの洋服を直営店ではセールをしません」と決断・宣言をしました。
Shinzoneは、消費者に安心して買い物をしてもらえるように、という気持ちからの取り組みだと思います。しかし、この取り組みは「ファッションと地球が共存するためにも必要不可欠」なことだと思います。
それはなぜか。消費者・環境・アパレル企業の3つの視点から考えていきましょう。
買いたいときに安心して買える
まず、わたしたち消費者に関することから。アパレルブランドの冬のセールは、12月中旬からプレセールとして始まることがほとんどでしょう。12月といえば、冬真っ只中ですよね!
そんなときに、ついこの前に販売されたアイテムがセールとして出されていたら、「なっ、この前買ったばっかりなのに…!買わずに我慢していたら、安くで買えたのにな…」と思いませんか?わたしは思います(笑)
でも、そういう現象が起きにくくなります。ということは、買いたいときに、安心して買えるようになるのです。うれしい。
時代は変わりつつある。環境を意識してみて
ついこの前販売され始めたアイテムが、もうセールになってる…。このシステムって、ようするに、商品をつくる→売る→セールで売るという、販売スパンが短いということです。
この前まで定価だったものが、もうセールになっている=アイテム価値が下がっている状態。販売スパンが短くて、洋服の価値が下がるのも早いってこと。
となると、どうなるか。
セールでゲットすることで、わたしたちは無意識に、「買っては不要になり捨てる」という行動を繰り返すことに、抵抗がなくなるのです。ファストファッションと同じですね。
洋服の価値が簡単に下がり、簡単に消費されていく…なんだか、悲しい気がします。
Shinzoneに続くアパレル企業が増えてほしい
アパレル企業の視点から考えると、売れ残り在庫をすぐに消化できないという捉え方があるかもしれません。
しかし今シーズン販売した商品を、その年にセールにしないということは、今シーズンアイテムにおいて、実シーズンの買い渋りが減るというメリットでもあります。そういうブランドが増えると、なおさらです。もちろんセールといった観点から考えたときに。
これからは、環境に配慮してファッションを楽しむ時代。わたしたち消費者もアパレル企業も、少しずつサスティナブル思考に変わっていけばいいなと思いました。